高齢者におけるインプラント|大分県の新港イトセ歯科

高齢者におけるインプラント治療の注意点

歯を失う原因は、急な事故や怪我、虫歯や歯周病など様々ですが、高齢者になるほど歯を失うリスクは高くなってしまいます。歯を失ってしまった際に、歯の機能や見た目を回復するための治療法として、「インプラント」、「入れ歯」、「ブリッジ」があります。中でもインプラント治療は、人工歯根であるチタン製のインプラント体を顎の骨に埋入することで、インプラント体と骨が強固に結合する「骨結合」によって、天然の歯のような噛み心地を得ることができることから、多くの方がインプラント治療を受けています。

インプラント治療は外科手術を伴うため、基本的には顎の骨の成長が終わる成人になってからインプラント治療を受けることができます。年齢の上限においては、高齢者であっても外科手術をする上で健康状態に問題がないと判断され、さらにいくつかの条件を満たしていれば、治療をおこなうことが可能です。

高齢者のインプラント治療の注意点

全身疾患などの持病がないこと

健康状態が良好な高齢者でも、若年者と比べると身体機能の低下が見られますし、治療の不安や緊張などのストレスによる精神状態によって、体調が変化しやすいとされています。インプラントは外科手術を伴うことから、高齢者の中でも糖尿病や高血圧、心疾患などの全身疾患の持病がある方は注意が必要です。糖尿病の方は健康な方に比べて血が止まりにくいことや、手術によるストレスで血糖値が乱れてしまう恐れがあります。高血圧の方は局所麻酔で使用する薬にも注意が必要となります。動脈硬化や狭心症などで、血が固まりにくくするための抗凝固薬を服用している方や、心臓発作を起こす可能性がある方はインプラント治療を受けられません。また、ペースメーカーを使用している方は、口腔内の細菌がこれらの人工物に付着して感染性心内膜炎を起こす可能性があります。これらのことから、持病がある高齢者の方はインプラント治療は慎重になるべきだといえます。

口腔内の状態が良好である

歯を失った原因が歯周病の場合、歯周病の治療をおこなっていないと口腔内に歯周病菌は留まり続けます。そのため、インプラントを埋入した部位の歯茎が歯周病に罹患すると、インプラント周囲炎になってしまうリスクが高くなるので、歯周病を治療するまではインプラント治療を受けることはできません。また、インプラントは常に清潔にしておく必要があることから、ご自身での歯磨きなどのセルフケアがしっかりおこなえており、口腔内を清潔に保つことができないと、歯周病のリスクが高くなってしまいます。身体機能が衰えてしまうことによって、唾液の分泌量が減っている高齢者の口腔内は、自浄作用が低下している状態になっているので、意識して清潔に保つことが重要となります。

体力がある

高齢者にかかわらず、外科手術を伴うインプラント治療を受けることは、精神的・身体的負担が大きくなります。また、インプラント手術後は口から食事を摂取することが難しくなるため、経口摂食ができなくなることから免疫力が低下してしまいます。さらに、切開した歯茎の治療や創面がキレイに繋がるかどうかも、患者さんの体力次第ですので、体力や免疫力が低下している方はインプラント治療はお勧めできません。

インプラント体を埋入するための十分な骨量がある

インプラント治療では、インプラント体を埋入するための十分な骨量があることが重要です。そのため、長期間入れ歯を使用していたり、歯周病に罹患していることなどで骨量が少なくなってしまい、インプラント体を埋入できない場合は、骨造成や骨再生術によって骨量を増やす治療が必要になります。これらも外科手術を伴いますので、身体的負担が大きくなってしまいます。ただし、歯が一本もない方や、数本しか歯がなく将来的にも残すことが難しい場合は、オールオン4などの術式による治療が可能ですが、経済的負担が大きくなってしまいます。

服薬していない

脳梗塞や動脈硬化で、血管が詰まらないための抗凝固薬を服用している方や、骨粗しょう症の治療薬でビスフォスフォネート製剤という骨を強くする薬を服用している方はインプラント治療の際にトラブルを引き起こす危険性があるため、基本的に治療を受けることができません。ただし、これらの疾患でも服薬を中止しても病状がしっかりコントロールされていれば、インプラント治療が可能な場合もあります。その際は、担当の主治医と歯科医師が連携をとり、充分に診査する必要性があります。

治療後のメンテナンスに通える

インプラント治療後は、インプラントの状態や口腔内を確認するために、定期的に歯科医院でメンテナンスを受ける必要があります。そのため、ご自身の力、もしくはご家族の協力のもとで歯科医院に通院することが困難な患者さんは、インプラント治療をおこなうことができません。

まとめ

現在、日本における高齢者の定義は65歳以上とされており、インプラント治療を受ける患者さんが多い年齢層といわれています。また、高齢者の場合は歯を失っている数も多く、インプラント治療が広範囲になってしまう症例も多いことから、身体的負担が大きくなってしまいます。また、全身疾患がないとしても、老化による嚥下反射の低下などといった口腔内機能が衰えから、インプラント手術は特に注意が必要となります。そのため、サージカルテンプレートを用いた手術を状況に応じて応用し、侵襲の大きい治療計画を避けることも重要です。 インプラント治療をお考えの高齢者の方は、様々な可能性や治療法を考慮した上で、インプラント治療を受けることが最適であるかどうかを、事前に歯科医師と相談して頂くことをお勧めいたします。

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